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ラティーノのためのハリウッド移動遊園地
ハリウッドで年に数回みかける移動遊園地。今年も教会の駐車場の広いスペースに3日間限定でやってきました。昔幼い頃、デパートの屋上で乗った記憶が蘇ってくる移動遊園地。ここに来ると、普段とは別のハリウッドで生きる人々の姿を垣間みることができます。
どこにこんなに人がいたの?というくらい移動遊園地を埋め尽くす人、人、人。その99%はメキシコ人らしきラティーノです。飛び交う言語もスペイン語しか耳に入ってきません。写真のテントはすべて食べ物。ホットドックやドーナツ、BBQ、タコスなどの屋台が勢揃い。乗り物スペースより食べ物スペースのほうへの人の偏り具合が半端じゃありません。みんな食べていました。そして警備につく警察の数の多さにも驚きました。
移動遊園地につきものの歌謡ショー。マリアッチのようなムード歌謡のような音楽。特設ステージはこの後もメキシコ人歌手によるスペイン語の歌詞による情熱的なゆったりした音楽が続きます。
乗り物には10枚綴りのチケットを7ドルで購入して乗ることができます。ブランコはチケット3枚分。メリーゴーランドは2枚分、と乗り物によって必要な枚数が変わる懐かしいチケット回数券。500円程度でたくさん乗り物楽しめるのでかなりお得な遊園地です。ゴーカートや迷路、コーヒーカップ、滑り台もあります。移動遊園地慣れしたメキシコ人たちを見て、移動遊園地はメキシコの文化のひとつなのかも、と思いました。
ロサンゼルスは白人やアフリカ系アメリカ人が多く住むと思いがちですが、実はヒスパニック系住民が圧倒的多数を占めます。ハリウッドのエンターテイメントビジネストップこそアメリカ人が目立つものの、街のあちこちにいるのはヒスパニックばかり。飲食店、ホテル、ストア、庭師、どこでもヒスパニックが働いています。バスの広告はスペイン語ばかりです。LA社会はヒスパニック系住人なしでは成立しないのです。教会ミサもハリウッドあたりはスペイン語バージョンと英語バージョンと両方あります。たいていの企業の自動音声電話はスペイン語と英語の選択を問われます。LA社会を底からしっかり支えているヒスパニック達のつかの間の休日は、家族皆で出かける移動遊園地。ディズニーランドとはたいぶ違うけれど、子供達が目をキラキラさせて楽しそうに巨大滑り台を滑る姿が妙に印象的でした。
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