川越地元散策 vol.57 美し過ぎるしだれ桜に、桜の季節限定カフェも。島崎藤村ゆかりの茶室です @中院 Nakain in Kawagoe
川越の花見は「喜多院」、と言いたいところですが、祝宴をしない人にとっては騒がしすぎるし埃っぽいし、やはり静寂が恋しいところ。桜を静かに眺めるたいとき、必ず訪れる素敵な場所は「中院」です。この枝振りの素晴らしい中院のしだれ桜は、藤村も愛でたと言われています。
830年建立の天台宗の寺院。戦争や天災で何度も焼失&再建を繰り返し、18世紀に現在地に本堂を構えました。川越市指定史跡のひとつ。ここは、狭山茶発祥の地でもあり、30年くらい前まではここに茶畑もあったらしいです。
しだれ桜はソメイヨシノよりも数日早く満開になり、数日早く葉桜になります。風が強いとあっという間に散ってしまうので、毎年、開花が近づくと、毎日チェック。満開は先週末でした。
そして、今満開なのがソメイヨシノ。参道を出て、第2駐車場沿いに歩くと、素晴らしい桜並木に遭遇。
桜の下を父と娘が楽しそうに歩く姿にココロ奪われました。
そして、茶にゆかりのある中院には茶室もございます。
茶室「不染亭」は、島崎藤村の茶道の先生であった妻の母、加藤静子さんに藤村がプレゼントした茶室だそうです。加藤静子さんは川越出身。
桜の季節は、1週間限定カフェをオープンし、この茶室でお茶がいただけます。今年は3月28日から4月5日までの一週間。干菓子と薄茶がついて600円。和服の女性が迎えてくださいます。
お茶を楽しんだあとに、ちょこっと写真撮らせていただきました。
茶室の雰囲気はこんな感じです。
中には、このような貴重なものも。
島崎藤村愛用の長火鉢。
待っている人達がいるので、次の茶会の準備をしています。
掛け軸は、藤村の書。
「心が渇いて来たーどれ、日光を浴びやうか」。冬から春になった今、冬眠からようやく目醒めたような穏やかで優しいコトバに、思わずにやけちゃいます。
桜を静かに感じるなら、やっぱりここですねぇ。
ちなみに、中院の夜桜はこんな感じ。
夜はライトアップされていて、また違った趣があります。
すでにしだれは散ってしまいましたが、ソメイヨシノはまだ咲いていますヨ。今週末がおそらく今年最後ですね。
私の大好きな川越一番の桜スポットでした。
中院の桜とSAKURA CAFE 茶室「不染亭」
埼玉県川越市小仙波町5-15-1
カフェは4月5日まで
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