文政3年の遊びの風を今に伝える国指定文化財@志摩 ひがし茶屋街 my kanazawa vol.13
カラフルでポップなテキスタイルに包まれているのは三味線!こんな素敵なカバーでディスプレイしているは、1820年から現存する茶屋「志摩」の一角です。国指定の重要文化財になっているし、どのガイドブックにも載っているので、大きな期待はしていなかったのですが、行ってみたら、その素晴らしさに圧倒されました。
こちらが志摩です。江戸時代は数軒のお茶屋のみが2階建てだったそうです。ちなみにお茶屋とは訪れる客達に遊ぶ場を提供する「貸し座敷」の役割を果たしていた場所です。限られた裕福な人しか入れなかった場所で、信頼関係で成り立っているのでお代はすべて後払い。
2階はなかの間を挟んで二つのお座敷があり、離れもあります。各々の部屋では床の間を背にして客が座って、控えの間のほうを向きます。
床の間の反対側にある控えの間は、襖が開くと舞や太鼓、三味線などを行う演舞の場になるのです。ちなみに、お正月のほんの数日間だけ、今も芸者さんが黒いお正月用の着物をまとって芸を披露するので、ラッキーだと特別に観られるそうですよ。
建物の造りにしても、掛け軸にしても本当にゴージャスで贅沢。しかも昔のものとは思えない、おしゃれなデザインもたくさん見つけました。特に私が気に入ったのは、廊下にあったこのランプ!、、、、みてるだけでうっとりしました。昔々、誰が選んだのでしょうか。こういうセンスが19世紀の日本にあったのって、けっこう衝撃です。
キッチンも印象的でした。ここに来て初めて知ったのですが、茶屋はキッチンで調理はせず、仕出しで料亭にオーダーするそうです。なので、キッチン=お酒を用意する場所。井戸やおけがあって蛇口がない。ここが一番時代を感じる場所でしたね。
ひがし茶屋街は一番の観光スポット。あまのじゃくの私は、観光スポットとして有名すぎるところはちょっと斜めに見てしまいがちなのですが、「志摩」は今回の金沢の旅の中でも特に素晴らしかった。いいものは、どんなに有名でもどんなに観光地でも、やっぱり凄いものは凄い!ひがし茶屋街は、バーやフレンチも素敵で評判の良いお店がたくさんあって夜が楽しみな場所です。
金沢ひがし廓 志摩
志摩ウェブサイト→http://www.ochaya-shima.com/index.html
石川県金沢市東山一丁目13-21
TEL 076-252-5675
開館時間 9:00~18:00 無休
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